二人の少女が森に写真を撮りに行き、現像したところ妖精の姿が写っていたというのがコティングリー妖精事件です。

この写真が本物かどうか、1920年当時のイギリスでは大きな論争になりました。
写真を撮影したのは、エルシー・ライト(16歳)と彼女のいとこのフランシス・グリフィス(9歳)です。
イギリスのヨークシャー州ブラッドフォードにあるコティングリー渓谷で、自分たちが妖精と一緒に遊んでいるところを父親に借りたカメラで写真に撮りました。1917年7月〜1920年頃の出来事です。

シャーロック・ホームズの生みの親の小説家アーサー・コナン・ドイルが「妖精写真は本物である」と発言したために、さらに大きな話題となりました。
妖精たちの色彩は少女たちによると、淡いピンク、グリーン、薄紫、藤色などで、その色彩は羽に出ている。肢体と衣服はほとんど白に近い。各々妖精は特色ある色をしている。
『妖精の出現―コティングリー妖精事件』アーサー・コナン・ドイル

のちにこの事件は『フェアリーテイル』というタイトルで映画化もされました。
1965年、デイリーエクスプレスの記者がエルシーの元を訪ねたところ、「実は、あの写真は私とフランシスの想像の産物だったの」と、エルシーがあっさり偽造を認めました。

コティングリーの妖精写真は『プリンセス・メアリーのギフトブック』という本に描かれていた妖精の絵を模写して、長いピンで地面や木や葉っぱなどに固定して撮影したものでした。
本物偽物に関係なく、少女と妖精の写真はとても美しく、それだけでも芸術的価値があると思います。
ただ、フランシスの方は、コティングリー妖精事件の最後の一枚だけは本物であると言い続けていました。
また二人とも妖精は見たけれど、写真に撮ることはできなかったとも語っていました。

この写真がトリックであるという証拠もなく、いまだ真相は謎に包まれたままです。
フランシスの娘さんの証言は以下の通りです。
「最後の写真だけは本物だと母は言いました。草むらの中で動いたものを、母が慌てて撮ったそうです。母は、死ぬまで妖精を信じていました。そして、とても誠実な人でした。私は、そんな母の言葉を信じます」
信じるか信じないかは、あなた次第です。
